Les Petites Vacances vol.62009/07/10 10:13

パリにいたときの影響だが、ワインを飲む事のが多いのだが、実はおいしいお酒だったらなんでも好き。

うちの師匠の地元のニームの近くでとれるジゴンダスというワインがあるんだけど、特に好き。とはいっても、日本のワインもここ十数年で世界に負けない品質になってきてて面白くて、塩尻ワインが特に好きなんだけど、仙台の後援会でお世話になっている、ほまれフーズの丹野さんからいただいたオーガニックワインも本当に美味だった。

宮城県のお酒も、日本酒では、一ノ蔵、蔵王、日高見、勝山酒造などは大好き。勝山館は友人が結婚式をあげたところだし、馴染みもある。

最近では、熊本の生徒のお父さんと飲み交わしたときに飲んだ米焼酎。地元の空気とあうのかな。するっと入ってくる感覚がなんとも好きだった。

あと、特に好きなのは、やはり沖縄の泡盛。あまり自宅で晩酌とかはしないのだけど、泡盛だけは自宅に常備して、たまに飲んでしまう。
外で飲むときは、沖縄の離島、宮古で作られている古酒「菊之露VIPゴールト」が特に素晴らしい。泡盛特有のトップノートのきつさがない分、滑らかでとろりとしている。しかし30度もあるので、あなどれない。
先日も、ピアノの上田陽さんと、スタジオがある幡ヶ谷の駅前にある沖縄料理屋で「菊之露VIPゴールト」をしこたま飲んだ。

スペインのお酒は、日本でも気軽に飲める「トーレス」が好きだけど(牛の人形がついているお酒)、最近はヘレス(シェリー酒)に魅了されている。
東京・月島にある「スペイン・クラブ」にたまに行ったときに飲むんだけど、最近シェリーバーなるものも増えてきているらしく、開拓の余地があるのだが、以前、パリ時代からの友人チェンバロの辻本彩ちゃんと、大船の駅コンコースに設置されたお店「エキバカナル」に行ってきたが、ヘレスが普通に置いてあって感動した。数年前のイベリコ豚解禁前じゃ考えられないシチュエーションなんだけど、ヘレスを飲みながらイベリコ豚をつまんでいただいた。あれも素晴らしかった。

また、あまり馴染めないきつめのお酒も、なんでこの味なんだろうと思う事もあるし、好き嫌いもあるとは思うのだが、生産地の風土や環境を理解しようとすると納得する事が多い。
先月、沖縄本島の北東に位置する安田(あだ)という町でカヤックで無人島に行ったのだが、地元のやんばるエコツーリズム研究所の中根さんが勧めてくれた「まる田泡盛 」は、きつくて飲むのが大変だった。でもあそこの風土や人柄に接していると、味がだんだん理解できる気がする。

未だ味を克服できない久米島の泡盛も、現地で飲んだら全然違うんだろうなと思う。
その時々人と気持ちを共有できるお酒って大好きです。

音楽も同じ。人と触れ合う潤滑油になる。そして、その音楽(もしくはお酒)で一瞬で世界中を旅できるし、時間もさかのぼる事も出来る。

荒川洋(フルート)

第6回 ザ・スーパートリオ2009/07/10 13:32

こんにちは、斎藤雅広6年前です。楽しそうな写真でしょう?今回せんくら初登場のザ・スーパートリオはまさにこのイメージ通りです。大人のためのエンターテインメント!足立さつきさん、赤坂達三さんとのユニットです。もともとは足立さんの伴奏をしていたところに、新しいユニットを組むなら赤坂さんしかいないということで結成しました。ソプラノに対してヴァイオリンやフルートならありがちだし、高音同士でぶつかってしまう。ユニットにするなら全員が主役のものにしたかった。クラリネットであれば音域はかぶらないし、またスピード感を持って自由自在に駆け回ることもできます。1つ難点はオリジナルの有名な曲がシューベルトぐらいしかないことで、それは私が編曲をすることで補っています。

あまりに楽しそうにやっているので、仲間内からもコンサートに行ってみたい!というメールをよくもらいます。またアマチュアみたいな人たちが、ああいうのいいね!と言って耳コピしたり、楽譜が欲しい等と言ってくるのですが、実はクラリネットパートは鬼のように難しい(笑)。歌の部分も足立さんの声のために書いたものだし、他の人には簡単に出来るものではないんです。で、今は楽譜も出版しないし、コンサートのためのレパートリーとして増やしています。ジョークを飛ばしながら楽しくやっていても、質は高い「ザ・スーパートリオ」なんですね。自慢に聞こえると困りますが、すばらしい共演者を誇りに思っているのでついつい。ぜひお許しを。私にとってコンサートは昔のラット・パック、フランク・シナトラがディーン・マーティンやサミー・デイヴィスといっしょに、楽しくゴキゲンにやっていたステージが理想。それを実現している感じで、本当に幸せです。

またザ・スーパートリオのコンサートの中ではそれぞれがソロをやりますが、赤坂さんは普段やらないプログラムを演奏しています。今回はそれを膨らませて、赤坂さんとのスタンダード・ナンバー等を網羅した楽しいものを、せんくら内でやることになりました。お初ですよ。今後も続けたいとは思いますが、このせんくらのために新たに編曲を作ります。どうぞお楽しみに!

昨年は結成5年ということでCDも作りました。コンサートも良い感じに増えて順調です。出来ればライフ・ワークにしたいですね。赤坂さんはこの3人で映画を作りたいと言っていました(笑)。そして引退してもザ・スーパートリオだけはやるんだって!その気持ちよくわかります!!音楽ジャーナリストの伊熊よし子さんは、日本だけじゃもったいないとおっしゃってくれました。豪華客船でエジプトにでも行って、ピラミッドの上でやってみたい。砂が口に入るって、足立さんには叱られちゃいそうだけど(笑)。

斎藤雅広(ピアノ)