それでは、仙台で・・・2009/09/19 09:28

過去に仙台では、仙台フィルハーモニーの定期演奏会に呼んでいただくなど、協奏曲の演奏会はかなりいただきましたが、今回のようなソロコンサート、は初めてになります。

名古屋でのベートーヴェンピアノソナタ連続演奏会のあと、再びベートーヴェンのソナタばかりになります。

そして今回、ヴァイオリニストの鈴木理恵子さんとのデュオも初めてになります。
以前室内楽で、何度かご一緒させていただいた事がありましたが、今回は、ヴァイオリンソナタ中心のプログラムと、久石譲さんやピアソラなどを含む小品のプログラムでも、ご一緒させていただきます。

音楽に対して謙虚で自我のない、本当に自然で美しい音楽性をお持ちの素晴らしいヴァイオリニストですので、共演させていただくのがとても楽しみです。

又仙台クラシックフェスティヴァルのように、様々な、通常より短めのコンサートがたくさん盛り込まれた形は、皆様にとても幅広く、音楽を聴いていただきやすく、本当に素晴らしいと思っております。

皆様と演奏会場でお会いできるのを、今からとても楽しみにしております!


若林顕(ピアノ)

「ベト7の魅力」2009/09/19 09:44

ベートーベン交響曲第7番の魅力は最初の序奏以降ずーっと「踊り」続けているベートーベンがそこにいる…いや…踊りのリズムが全ての楽章を通じて貫かれていることかな・・・・・?
ゆっくりな楽章も例外じゃない。
とにかく速度が早かろうが遅かろうが、永遠に前進するリズムのカタルシス…終わりなきリズムの繰り返し…。
(因みにラヴェルの「ボレロ」のカタルシスも同じだなぁ…)

そんな中…ゆっくりな楽章が始まってしばらくしたところに「古代舞踊」のような一瞬のフッとした無音停止空間

「……!」

がある。

全曲踊りのリズムで貫かれている中の一瞬の「間」…。

しかもたった一回きり。

このたった一回の「間」が好きだな。

決して前進する気持ちが停止するのでもなく、逆に動きのエネルギーを秘めた「待ってろよ!」の停止でもない。
フッとした一瞬だから聞き逃すかも知れないなぁ…

でもこの一瞬があるからベートーベンの「凄み」が伝わって来ると宮本は感じて居ます。
いかがですか?

『作曲家が音を書かない事によって多くを語る…』

今風に表現すると、

「ヤバい…」

でしょうか。

是非、せんくらの舞台で、それを見つけてくださいね。
宮本楓峯昭

*宮本楓峯昭は宮本文昭(指揮)のペンネームです。

学生時代2009/09/19 14:45

今日は我母校桐朋学園の学園祭「桐朋祭」で、学生さんたち有志のオーケストラの本番でした。学校の中庭に特設ステージを設けての野外演奏。僕が学生のころから(何年前?)ある催しで、でも指揮するのは初めて。
プログラムは、ショスタコーヴィチの「祝典序曲」、ハチャトリアンのヴァイオリン協奏曲のフルート編曲版、ソリストはヴィルトゥオーゾ工藤重典さん!メインは「展覧会の絵」という大変ハードなもの。
後輩たちは、終始熱い演奏を繰り広げてくれました。
この中から近い将来、プロのオーケストラに入団して我々の仲間として一緒に音楽できる子が出てくると思うと、なんだかワクワクします。
学生サン達の手作りの演奏会は、温かかったなあ。
遠い学生時代をちょっぴり懐かしんだ1日でした。


山下一史(指揮)

音楽におけるユーモア2009/09/19 15:09

気が付いてみたら、もう最後のブログになってしまいました。
ここまで、冗談ばっかり書いていたので今日こそはまじめに締めくくろうと思います。

というわけで、みなさんに“音楽におけるユーモア”について、真面目にお話したいと思います。なぜなら音楽は滑稽で面白い時もあるのです!どういう風に ?それは音楽的な効果によって生まれるユーモアに関係があります。たとえば、モーツァルトが“不協和音”という曲を書いていて、その作品を少し知っている方は、くすっと笑うこと間違いありません。

私のフランス音楽を集めたソロ演奏会(10/3)にあるドビュッシーの作品では、アメリカのショーをまねた効果が使われているものがあります。その曲から、山高帽とステッキを持ったもったダンサー、モノマネ師、そして黒人のミュージシャンが私たちの目に浮かび(耳に聴こえと表現するべきかもしれません)、彼らのいたずらっぽい冗談につい笑みがこぼれるでしょう。また滑稽な引用を導入する作曲家もいます。たとえばシューマンの“ウイーンの謝肉祭”という曲では、フランス国家マルセイエーズが引用されていて、当時のオーストリアとフランスの非常に緊迫していた関係を考えると、少し辛辣な効果があります。もう一つの私のプログラム中の作品、ドビュッシーの“ゴリーウォークのケークウォーク”では、ワーグナーの有名なオペラ“トリスタンとイゾルデ”の最初の音を引用しています。この最もロマンチックで(しかも最も長い !!)オペラ作品を、2分のぐらいのパロディー風の小喜劇作品に引用していることは、誰もが心をくすぐられるでしょう!

これらのことを通して、クラシック音楽家も皆さんと同じくひとりの“人間”であり、“10月”や“ドゥムカ”(10/4)のように、痛みや苦しみを表現することができるチャイコフスキーのように、彼らもより “EnjoyLife !”するために、笑ったり冗談をいうことを好んでいた、そして好んでいるということをお話ししたかったのです。もし、みなさんにいらしていただけるのなら、私たちの音楽で一緒にEnjoyLifeしませんか?

Pascal DEVOYON(ピアノ)