ベートーヴェン漬け2009/09/13 11:54

こんにちは
ピアノの若林顕です。

この度仙台クラシックフェスティヴァルに参加させていただくことになり、
とてもうれしく光栄に思っております。

私はブログというものを一度も書いたことがなく・・・
今回出演者という事で依頼をされまして、何を書いたらよいのかなぁ~と正直なところとても不安な気持ちなのですが・・・
今やっている事や、日ごろ思っている事、好きな事、等々ざっくばらんに気楽に書かせていただきたいと思っています。

現在は、9月18日~23日、名古屋で行われる、ベートーヴェンのピアノソナタ全32曲を、5回のコンサートで弾くという企画のため、ベートーヴェン漬けの毎日を送っております。

これは数年前、たまたまホールの方とご一緒の際、「ベートーヴェンの全32曲のソナタを3日間で弾き切るのは可能なものですか??」と質問を受け、その時完全に他人事のように「ハイ、大丈夫ですよ!」

・・・と言ってしまった事から始まりまして・・・
その後色々と経緯を経て、今回の企画が生まれたのでした。

これは確かに大変な作業ですが、私としては当然ながら、何かの記録狙い、又は、力技の誇示、といった目的では全くありませんで、このような短いスパンで演奏させていただく事によって、まるでベートーヴェンの生涯を追体験するような、他では見えにくい、ひとつの独特なラインといったものを味わえるのではないか、といったところに意欲を持ったのです。

あくまでもベートーヴェンの「音楽」を楽しんでいただく目的なのです。
またこのシリーズではあえて、全5回とも、すべて楽譜をおいて演奏する予定でおります。

ベートーヴェンの音楽は本当にごまかしがききません。
そのエネルギーと深さは特別なものがあると思います。
又、すべての人が持っているであろう、外からは決してわからない個人の悲しみや苦しみ、といったものまでも溶かしていってしまうような、偉大な浸透力があると感じています。

それにしても、大変な事になってしまったと・・・
後悔、いやいや、本当に貴重な機会を与えていただいたと、感謝をしながら練習の毎日です。。。

若林顕(ピアノ)

まずは名前から!2009/09/13 19:18

はじめまして!せんくらへお邪魔する時を心待ちにしている私たちですが、会場でみなさんにお目にかかる前に、まずはブログ第1弾で、名前を覚えていただこう!と思っています。え、なぜかって?
それはもう、私たちの(特に相方の)名前は曰くつき!これまで、どれだけ様々な方法で呼ばれてきたことでしょう。そう、ご存知の通り、彼の名前は Pascal DEVOYON。問題は、名字!フランスでも珍しいこの名前、カタカナ表記しようものなら、千差万別。
これまでも、ドワイヨン、ドバイヨン、ドヴァイヨン、ドゥヴァイヨン、そして挙句の果てには、でぼよん、でぼじょん・・・本人いわく、“もう誰のことかわからない・・・”という表記をされている事が山のようにあるのです。更には、名前が途中で切られてしまい、
 
パスカル・ド・ワイヨン♪
という表記まで現れ、どこかのケーキ屋さんのようになってしまっているのでした。

そういうわけで、名前表記統一政策を試みたいと思います。

パスカル ドゥヴァイヨン♪

これでどうでしょう。本人に言わせれば、こう発音されても自分とはわからず、発音上一番近いカタカナ表記は なんと<ドゥヴォワイヨン>らしいのです。でもこれでは、ややこしいうえ、なんだか怪獣みたいな名前・・・。誰にも覚えてもらえない恐れがあるため、今日を機にパスカル ドゥヴァイヨン♪に統一したいと思います。笑

さて、私の方はそれに比べてシンプルなもの・・・なはずですが、理夏子という漢字の組み合わせが珍しいのか、色々な漢字で表記されてしまうことは頻繁。それどころか、私もとんでもないところで名前が切られてしまうこともあるのです。ある時は、
“むらたり なつこ”と表記されたことがあり、自分のこととは本人である私すら気がつかなかった位です。(笑) そうかと思えば、私たちが住んでいるドイツでは、郵便配達の人にマ・ル・タさん・・といわれ、いえ、丸太ではありません。と答える羽目に・・苦笑。

というわけで、でぼよん・・・おっと失礼、 ドヴァイヨン&理夏子 DUOよろしくお願いします!

村田理夏子(ピアノ)

こんなに幸せでいいのかしら!?2009/09/13 21:54

この夏は、ずっと学生さん達と過ごしていました。
7月は小澤征爾音楽塾オペラプロジェクト「ヘンゼルとグレーテル」8月はサイトウ・キネン・フェスティバルに8月から9月9日まで1ヶ月まるまる全部を松本で過ごしました。どちらもオーボエ・セクションと木管セクションのコーチです。
オーボエ片手に歩いていると、「おおっ!宮本がオーボエ吹いてる」と勘違いされることがありますが、プロの演奏家ではなく、オーボエの先生ですので。

9月になると東京音楽大学の2学期も始まりますので、教えることが続きますが、生徒から教えられることも多いのが「先生」の面白いところです。「指揮」をはじめても思うことですが、自分がオーボエをオーケストラの中で演奏していた時には気づかなかった新しい発見が「指揮台」の上にいると見えてくるのです。

59歳になって「こんなに面白いことが次々と発見できて、実際にみんなと音楽を作りながら、一音の音も出さない自分がこんなに幸せでいいのかしら!!」と感じられることが本当にうれしい。
宮本楓峯昭

*宮本楓峯昭は宮本文昭(指揮)のペンネームです。