練習あるのみ!2009/08/07 09:55

今年のソロ公演では、バッハの無伴奏チェロ組曲第3番、ベートーヴェンのソナタ第3番を弾きます。どちらもチェロのための作品の中では最も有名な曲として知られ、私自身も学生の頃から時期を置いて何度も取り上げてきた作品です。 
しかしながら、10年も仙台にいてコンサートでベートーヴェンの3番を弾いたのはわずか1回のみ。 

バッハの3番はサロンコンサートで2回ほどでしょうか。いずれももう既に数年前のことなので、今回改めて練習しなおして弾いてみたい!と思い、チェロレパートリーの定番を2曲も並べてしまいました。 

そして練習を始めてみると・・・嬉しい事に以前書きこんだフレージングやボウイング、指使いを見て、「どうしてこんなこと書きこんだのだろう?今なら違うやり方で弾きたい」というところがいくつも見つかっています。 

ひとつのパッセージについて何を目的として練習をしているのかも以前弾いた時とは全く違う事にも気付きます。 
こんなえらそうな事を書いて、果たして秋の本番がうまく行くのか心配でもありますが、音楽が好きで取り組んでいる以上、練習の内容にまずは自己満足しながらのほうが明るい結果に辿り着けるかとも思い、バカを承知で公表しています。 

8月6日は広島の原爆記念日。将来に希望を持ちながらもその途中で命を落とされた方々のことを思うと、今、安心してやりたい事に何年にも渡って取り組める自分はなんと幸せかと思います。 出来ればせんくら本番でも皆様と幸せな時間を共有できるよう・・それには今練習ですね。


原田哲男(チェロ)

チェコ2009/08/07 12:09

今年の夏はチェコのプラハで新譜のレコーディングがありました。
2年前にもプラハでシューマンとドヴォルザークのチェロ協奏曲を録音しましたが、今回はエルガーとバーバーの協奏曲を、しかもホールは念願のドヴォルザーク・ホール。素晴らしい響きのホールで演奏家冥利に尽きます。こちらは年末もしくは来年始めにリリース予定。

私がまだ趣味でチェロを弾いていた14才・中学生のときに、たまたまチェコから来日中のスメタナ弦楽四重奏団の皆さまに私のチェロを聴いていただく機会があって、そのときにいただいた思いがけないコメントがとても励みになって、いつの間にかステージで弾かせていただく身になった私としては、チェコは彼らの祖国でもあるせいか、とても懐かしいふるさとなのです。

来年1月にはプラハ交響楽団の日本ツアーでドヴォルザークの協奏曲を演奏する予定です。


長谷川陽子(チェロ)